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【プレス】クラウドシステムで目安の縫製工賃算出

繊研新聞 – 2018年5月11日 掲載

クラウドシステムで目安の縫製工賃算出
     14日からサービス提供

 日本アパレルソーイング工業組合連合会(アパレル工連)は、厚生労働省の補助事業(平成29年度最低賃金引き上げ支援対策補助金)で開発した「ACCT(Apparel Cost Calculation Technology)システム」(縫製加工賃交渉支援クラウドサービス)の運営を14日から始める。これは、縫製企業がアパレル製品の生産を受注する際、目安となる縫製工賃を機械的に算出するシステム。縫製業界では加工賃が年々下がり厳しい経営環境が続いている。合理的根拠に基づく、目安となる加工賃を示すことで、縫製企業の加工賃交渉を支援し、適正加工賃の実現を目指す。

2分で見積もり完了
 同システムの開発にはアパレル工連から委託されたユカアンドアルファが関わった。同システムは、合理的根拠に基づき簡単に即答できる「標準見積システム」と、製品ごとの工程数、工程時間を実測・分析し生産性を向上させる「サンプル作成積算システム」という二つのシステムで構成し、製品ごとに適正加工賃(価格)を計算できる。
 見積書作成工程では、別表のような流れで、1着当たりの合計金額を算出する。同システムは「製品の見積もりでは2分程度で完了」し、「縫製仕様に不慣れな人でも5分もかからない」。スマートフォンにも対応しており、場所を選ばずに手軽に簡単に利用できる。レディスの8服種に対応しており、工程・時間などを自社用にカスタマイズできる機能もある。使用頻度が増えるほど見積もり制度は高くなっていく。

見積書作成工程
①縫製する衣服の形態(ジャケットなどの服種)を選択
②ミシン、アイロン、パーツ縫いごとに、工程一覧が表示されているので、本縫製で必要となるものを選択し、基本生産時間を自動集計
③ユーザー生産時間=基本生産時間×素材係数(素材に係る縫製の難易度を係数化)×裁断係数(裁断に係る難易度を係数化)×余裕係数(生地の持ち運びなど縫製作業に含まれない時間を係数化)
④1着当たりの見積単価=ユーザー生産時間×ユーザー時間単価(アパレル工連会員企業23社から各社の損益分岐点を提出してもらい、そのデータを基に算出)
⑤1着当たりの合計金額=1着当たりの見積単価+付帯費用または外注費

価格適正化に道
アパレル工連は「発注企業と受注企業が適正な価格を交渉・協議するための目安となる加工賃(CMT)を算出するシステムを開発した。同システムが受注側・発注側の双方に普及することで加工賃決定のあいまいさを減らすことが可能になり、業界全体の適正価格決定(適正加工賃)につながる」と考えている。
 申し込みはアパレル工連かユカアンドアルファのホームページから可能。利用料は1アカウント当たり登録料1万円のほかに、アパレル工連組合員は年間2万4000円、同賛助会員は年間3万6000円。16日には関西地区でシステムのプレゼンテーションを予定している。将来、カットソーとメンズアイテムでのシステム構築も検討している。

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