プレス
2017.05.12
CADとイラストレータを使った昇華転写プリントのデータ作成
アパレル工業新聞 – 2017年5月1日 掲載
[テクノ講座] ユカアンドアルファ 「アルファミュー・プリントエディション」
CADとイラストレーターを使った昇華プリントのデータ作成
色が鮮やかで多品種少量にも対応できる昇華転写プリントが、スポーツウエアを中心にファッション商品に急速に広がってきた。ユカアンドアルファは、CADと「イラストレータ」を使って昇華転写プリントのデザイン作成を効率化する「アルファミュー・プリントエディション」を開発した。同社のアパレルCAD「アルファミュー」の基本的な機能や操作性を継承しつつ、イラストレータとの互換性を持たせたプリント業界向けアパレルCADで、3Dソフトとも連動している。その操作手順を解説してもらった。 (編集部)
通常、昇華プリントのデータ作成をする場合、「イラストレータ」だけで作業をされているかと思います。
しかしイラストレータだけではできることに限界があり、時間が掛かっていました。そこでイラストレータで画像の作成・編集し、「アルファミュー・プリントエディション」を使うと、画像データとパターンデータの合成・パスの出力、またCADが得意とするパーツの回転やパーツのすり合わせ、さらに3Dシミュレーションソフトで着装した状態での確認ができます。イラストレータとアパレルCADそれぞれの特性の特性をいかし、生産性の高いデータ作成が可能になります。
また、従来のCADは型紙用のため、CMYKカラーの扱いができませんでした。このプリントエディションはプリントデータ作成には欠かせない色問題の解決のため、CMYKカラーを扱えるように開発しています。
以下、CADとイラストレータを使った柄位置合わせの流れを示します。
1 CADソフト:テキスタイル設定
配置した画像はパターン上で拡大・縮小や柄の位置調整を行います。
2 3Dソフト:シミュレーション
3Dソフトで柄合わせの確認と調整を行います。調整後、そのままCAD画面へ戻ります。
3 CADソフト:パーツ回転や合せ確認
3Dソフトで調整した位置にパーツ同士を合せ、柄位置にライン(パス)の追加します。
4 CADソフト:テキスタイルを配置し、印刷用データEPS形式で保存
CADで追加したラインはイラストレータでパスとして取り込み可能です。CMYKカラーでの保存が可能です。
また、裁断用のCAMデータ出力もできます。
5 イラストレータ:画像の編集
追加したラインはイラストレータ上で新たなパスとして扱えます。
CAD画面で新たに追加したラインを元に画像を編集。
6 3Dソフト:シミュレーション
再度、CAD画面でテキスタイル配置を行い、3Dで着せ付け確認ができます。
7 3Dソフト:シミュレーション
柄位置だけではなく、ロゴやワッペンの位置設定位置も可能。
また、CAD画面で配置して3Dソフトで確認調整も可能。
CADソフトに戻した状態です
このようにデータ作成を行う段階でCADと3D、イラストレータの行き来の実現が可能になり、円滑に手早くクオリティーの高いデータ作成が可能になります。
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