プレス
2020.06.03
ユカアンドアルファ テレワーク支援本格化
繊研新聞 – 2020年6月2日 掲載
クラウドで情報一元化 —導入の手軽さ訴求—
ユカアンドアルファは、アパレル企業の企画業務デジタル化を支援するクラウド型情報一元管理プラットフォーム「Splice」(スプライス)の提供を6月から始める。新型コロナの影響で広がったアパレル企業のためのテレワーク支援のプラットフォームとして開発したが、仕様書や壁紙データ、3Dサンプルデータ、エクセル作成した製品情報などを一元管理・共有し、業務と社内外のコミュニケーションを効率化するアパレル企業のデジタル化推進のツールでもある。手頃な価格のサブスクリプションサービスとして提供する。
同社はこれまでもサンプル作成のコスト・時間を削減する3Dソリューション「CLOエンタープライズ」や製品情報を一元管理するウェブPDM(製品情報管理)「ユニファイ」などを提供し、アパレル企業のデジタル化を支援してきた。コロナ禍の下、テレビ会議システムも含めてこれらを活用しデジタル化加速の提案を強める。
スプライスは、ユニファイをベースに開発したサブスクサービスで、小規模企業でも低コスト・短期間に製品情報をデジタル化し一元管理・共有することが可能だ。初期費用は設定・講習10万円、月額利用料は3万円(ユーザー10人まで)から。ファイルのアップロードが必要だが、申し込みのその日から利用することも可能だ。導入の手軽さがこれまで進まなかったアパレル企業のデジタル化の契機になると期待する。
ユーザーグループごとに権限設定でき、工場の担当者や外部委託のパタンナーともスプライス上でデータ共有、コミュニケーションができる。アパレル企業のために開発され、品番ごとの製品情報を記載した製品シートや生地・副資材一覧の資材シート、検品シート(オプションでIoT(モノのインターネット)メジャー」も利用可)、標準的な仕様書(自社仕様書の利用も可)、写真やメッセージで品質情報をやり取りするKAIZENシートなどが用意された。情報ファイルは簡単にアップロードでき、変更履歴も一目で分かる。
「スプライス」の製品シート画面は変更履歴や納期までの日数が一目で分かる
また、3Dサンプルを利用したサンプル作成・修正がオンラインででき、デザイナーとパタンナーのコミュニケーションツールともなるCLOの普及にも力を入れる。「サンプルが上がってこない」という事態の下でCLOの問い合わせ・商談が増えており、CLOのデータをスプライス上で共有すれば、企画関連業務や企画間コミュニケーションの効率化がさらに容易になる。
6月12日にはスプライスのウェブ説明会を開く。CLO活用のウェブ説明会も随時行う。どちらも同社ホームぺージから申し込める。テレビ会議システムを使ったデモやリモート3D体験の参加者も募っている。